「採譜のすすめ」実践編です。
譜面に書き取る作業は、まずはリズムパターンを書くことから始めるとよいと思います。
リズムパターンは繰り返し演奏されるので、
耳につきやすいし、書き取りが楽です。
とはいえ、普通のパターンではちょっとつまらないので、
少しだけひねりの効いたパターンでやってみましょう。
Tower of Power "Can't you see"です。
聞いたことのない人はYoutubeで検索してみてください。
ライブバージョンがいろいろ聞けますよ。
あるいは「Back To Oakland」というアルバムにスタジオバージョンが収録されているので、
それを聞いてみるのが一番いいと思います。
十代の頃、この曲を聞いて、思わずパターンを書き取ったのを覚えています。

正解から先に書くと、このようになっています。
時々4拍目の手のパターンが変わることがありますが、基本はこれです。
こういったパターンを書き取るには、まずはどこに注意すればいいか。
まずは、「カウント」です。
曲を聴きながら、1.2.3.4、と確実にカウントすることです。
スネアのアクセントが、4拍目以外は変なとこに入っていますね。
2拍目と3拍目の16分音符の2番目に。
カウントしながら、それに気づくことがポイントですね。
それから、バスドラ。
これもカウントしながら、どこに入っているか見つけます。
繰り返し聞いていると、1小節目と2小節目で4拍目が違いますね。
そう、2小節目にはバスドラがありません。
さらに、1拍目のハイハットオープン。
これは自分が十代の頃に書いた譜面には、オープンしたハイハットがクローズするタイミングが書いてありませんでした。
これは16分音符のタイミングで、すぐにクローズしているんですね。
Youtubeで、この曲をカバーしている人の音源を聞いていると、
このクローズのタイミングを2拍目の頭にしている人がいました。
オリジナルは1拍目の16分音符4番目でクローズなんですね。
最後に、4拍目のスネアのゴーストが2発になっていますが、
「最後の1発だけでいいのでは」と音源を聞くと思ってしまいます。
スタジオバージョンではそうかもしれませんが、
今のDavid Garibaldiの演奏を見ると、2発になっているんですね。
こういった部分は、実際にビデオをみたり、ライブを見たりして確認しなければわからない部分です。
と、このように細部まで確認しながらパターンを採譜しますが、
ハイハットの微妙なアクセント、スネアのゴーストのバランス、パターン全体の感じ方など、
実際に譜面を元にプレイしてみて、音源と同じようになっているかどうかを確認していきます。
気づくことがあれば、自分にだけわかるように書き加えていく。
これは別に音楽記号をつかわなくてもいいでしょう。
「若干弱く」とか、「ちょっとハネている」とか「タメ気味で」とか、
耳で聞いて、叩いてみて感じたことを書いていく、ということが、「耳を鍛える」ということになっていくと思います。
譜面に書き取る作業は、まずはリズムパターンを書くことから始めるとよいと思います。
リズムパターンは繰り返し演奏されるので、
耳につきやすいし、書き取りが楽です。
とはいえ、普通のパターンではちょっとつまらないので、
少しだけひねりの効いたパターンでやってみましょう。
Tower of Power "Can't you see"です。
聞いたことのない人はYoutubeで検索してみてください。
ライブバージョンがいろいろ聞けますよ。
あるいは「Back To Oakland」というアルバムにスタジオバージョンが収録されているので、
それを聞いてみるのが一番いいと思います。
十代の頃、この曲を聞いて、思わずパターンを書き取ったのを覚えています。

正解から先に書くと、このようになっています。
時々4拍目の手のパターンが変わることがありますが、基本はこれです。
こういったパターンを書き取るには、まずはどこに注意すればいいか。
まずは、「カウント」です。
曲を聴きながら、1.2.3.4、と確実にカウントすることです。
スネアのアクセントが、4拍目以外は変なとこに入っていますね。
2拍目と3拍目の16分音符の2番目に。
カウントしながら、それに気づくことがポイントですね。
それから、バスドラ。
これもカウントしながら、どこに入っているか見つけます。
繰り返し聞いていると、1小節目と2小節目で4拍目が違いますね。
そう、2小節目にはバスドラがありません。
さらに、1拍目のハイハットオープン。
これは自分が十代の頃に書いた譜面には、オープンしたハイハットがクローズするタイミングが書いてありませんでした。
これは16分音符のタイミングで、すぐにクローズしているんですね。
Youtubeで、この曲をカバーしている人の音源を聞いていると、
このクローズのタイミングを2拍目の頭にしている人がいました。
オリジナルは1拍目の16分音符4番目でクローズなんですね。
最後に、4拍目のスネアのゴーストが2発になっていますが、
「最後の1発だけでいいのでは」と音源を聞くと思ってしまいます。
スタジオバージョンではそうかもしれませんが、
今のDavid Garibaldiの演奏を見ると、2発になっているんですね。
こういった部分は、実際にビデオをみたり、ライブを見たりして確認しなければわからない部分です。
と、このように細部まで確認しながらパターンを採譜しますが、
ハイハットの微妙なアクセント、スネアのゴーストのバランス、パターン全体の感じ方など、
実際に譜面を元にプレイしてみて、音源と同じようになっているかどうかを確認していきます。
気づくことがあれば、自分にだけわかるように書き加えていく。
これは別に音楽記号をつかわなくてもいいでしょう。
「若干弱く」とか、「ちょっとハネている」とか「タメ気味で」とか、
耳で聞いて、叩いてみて感じたことを書いていく、ということが、「耳を鍛える」ということになっていくと思います。
v 採譜のススメ
ドラムの上達にはいろいろな方向から練習のアプローチを考える必要があります。
・ルーディメンツなどのハンドテクニックの向上
・いろいろなリズムパターンの習得
・ドラムセット上での手足のコンビネーションの習得
などなど…
今の時代は、教則DVDや、インターネットなどでさまざまな情報を簡単に手に入れられるようになってきました。
しかし、それらは全体的に「受動的」ですよね。
テクニックを身につけるためには、得た情報を実践して、ああでもないこうでもないと
試行錯誤する必要も出てくると思います。
また、えてして情報ばかりが先にアタマに入ってしまい、
わかったつもりになってしまう危険もあります。。
独学で学ぶ人には、なるべく自分を客観的に見る機会をつくって
自分がどのくらいの習得具合なのかを判断するようにしたほうが良いと思います。
たとえば、録音や録画をする、鏡を見るなど。
そして表題の件ですが、
「採譜する」つまり「曲を聴いて、ドラムの譜面を書き取る」作業(いわゆるコピー)ができるようになる訓練は
ものすごくオススメです。なぜなら、この作業は自分から「積極的」にドラムや音楽に入り込む作業だからです。
よっぽどカンがよくて、聴いただけでやっていることがすべてわかってしまう人は別として、
大抵は「なんとなく」しかわからないことを、より詳細に理解するための作業です。
一部の生徒さんにも、耳の訓練のためにいわゆる「耳コピー」を実践して、
その場で聞いた曲を時間内にコピーして叩く、ということをやっていますが、
もっと時間をつかって、じっくりと譜面に書き取って
完全にCDのドラムと同じことをできるようになる訓練をすることをオススメします。
ドラム雑誌でも、1曲まるごとコピーした譜面がよく掲載されていますが、
そういうものに頼らず、自分で書き取るのです。
僕が1曲丸ごと初めて採譜をしたのは高校生のころだったと思いますが、
確かレッド・ツェッペリンの「I Can't Quit You Baby」(”Coda”に入っているライブバージョン)です。
その譜面はどこかに行ってしまいましたが、相当時間がかかった覚えがあります。
音符や休符の書き方も、今思えば非常に効率の悪い書き方でした。
それからというもの、1曲まるごとでなくとも、気に入ったパターンやフィルイン、ソロでのフレーズなど、
「お!!」と思ったものは譜面に書き取るようになりました。
譜面に書き取るメリットは:
・紙面に残るので、曲と同じテンポでなくとも練習ができる
・手順足順をじっくり研究できる
・耳が鍛えられる
・音符の理解が高まる
・練習ネタが増える
など考えられます。
たとえばいつもパターンやフィルが手癖になってしまっている人にとってはいいネタになりますよね。
また、お気に入りのドラマーを研究し尽くしたい人は、採譜しまくるしかないと思います。
僕の場合、Steve GaddやDavid Garibaldiが大好きで、
とにかく譜面におこしました。
Gadd先生についてはいろいろと譜面が出回っていますが、
自分で書くことで、さらに理解が深まると思います。
David Garibaldiは最近も教則本やDVDがでて、Tower of Powerの曲の完全コピーなども
手に入りますが、僕は自分で譜面に起こしました。
お気に入りのドラマーのように叩きたい、と思うようになると、
完全コピー譜を作っても、簡単には同じように叩けるようにならないことに気づきます。
譜面どおりに叩いても、何かが違う、と感じるはずです。
と思い始めると、さらに譜面を越えた部分でよく聴くようになるはずです。
微妙なタイミング、強弱、他の楽器との絡み方、音色、…。
もし映像があれば、どのように体をうごかしているのか、気になり始めます。
これがたとえば、ただ単に映像だけ見てなんとなく真似しているだけの状態と、
採譜をもとに練習したあとに映像を確認するのと比較すると、その後の
習得具合は歴然とするのではないでしょうか。
まあ、そんなこんなで「採譜のススメ」なんですが、
また次の機会に、採譜の方法について書いていきたいと思っています。
・ルーディメンツなどのハンドテクニックの向上
・いろいろなリズムパターンの習得
・ドラムセット上での手足のコンビネーションの習得
などなど…
今の時代は、教則DVDや、インターネットなどでさまざまな情報を簡単に手に入れられるようになってきました。
しかし、それらは全体的に「受動的」ですよね。
テクニックを身につけるためには、得た情報を実践して、ああでもないこうでもないと
試行錯誤する必要も出てくると思います。
また、えてして情報ばかりが先にアタマに入ってしまい、
わかったつもりになってしまう危険もあります。。
独学で学ぶ人には、なるべく自分を客観的に見る機会をつくって
自分がどのくらいの習得具合なのかを判断するようにしたほうが良いと思います。
たとえば、録音や録画をする、鏡を見るなど。
そして表題の件ですが、
「採譜する」つまり「曲を聴いて、ドラムの譜面を書き取る」作業(いわゆるコピー)ができるようになる訓練は
ものすごくオススメです。なぜなら、この作業は自分から「積極的」にドラムや音楽に入り込む作業だからです。
よっぽどカンがよくて、聴いただけでやっていることがすべてわかってしまう人は別として、
大抵は「なんとなく」しかわからないことを、より詳細に理解するための作業です。
一部の生徒さんにも、耳の訓練のためにいわゆる「耳コピー」を実践して、
その場で聞いた曲を時間内にコピーして叩く、ということをやっていますが、
もっと時間をつかって、じっくりと譜面に書き取って
完全にCDのドラムと同じことをできるようになる訓練をすることをオススメします。
ドラム雑誌でも、1曲まるごとコピーした譜面がよく掲載されていますが、
そういうものに頼らず、自分で書き取るのです。
僕が1曲丸ごと初めて採譜をしたのは高校生のころだったと思いますが、
確かレッド・ツェッペリンの「I Can't Quit You Baby」(”Coda”に入っているライブバージョン)です。
その譜面はどこかに行ってしまいましたが、相当時間がかかった覚えがあります。
音符や休符の書き方も、今思えば非常に効率の悪い書き方でした。
それからというもの、1曲まるごとでなくとも、気に入ったパターンやフィルイン、ソロでのフレーズなど、
「お!!」と思ったものは譜面に書き取るようになりました。
譜面に書き取るメリットは:
・紙面に残るので、曲と同じテンポでなくとも練習ができる
・手順足順をじっくり研究できる
・耳が鍛えられる
・音符の理解が高まる
・練習ネタが増える
など考えられます。
たとえばいつもパターンやフィルが手癖になってしまっている人にとってはいいネタになりますよね。
また、お気に入りのドラマーを研究し尽くしたい人は、採譜しまくるしかないと思います。
僕の場合、Steve GaddやDavid Garibaldiが大好きで、
とにかく譜面におこしました。
Gadd先生についてはいろいろと譜面が出回っていますが、
自分で書くことで、さらに理解が深まると思います。
David Garibaldiは最近も教則本やDVDがでて、Tower of Powerの曲の完全コピーなども
手に入りますが、僕は自分で譜面に起こしました。
お気に入りのドラマーのように叩きたい、と思うようになると、
完全コピー譜を作っても、簡単には同じように叩けるようにならないことに気づきます。
譜面どおりに叩いても、何かが違う、と感じるはずです。
と思い始めると、さらに譜面を越えた部分でよく聴くようになるはずです。
微妙なタイミング、強弱、他の楽器との絡み方、音色、…。
もし映像があれば、どのように体をうごかしているのか、気になり始めます。
これがたとえば、ただ単に映像だけ見てなんとなく真似しているだけの状態と、
採譜をもとに練習したあとに映像を確認するのと比較すると、その後の
習得具合は歴然とするのではないでしょうか。
まあ、そんなこんなで「採譜のススメ」なんですが、
また次の機会に、採譜の方法について書いていきたいと思っています。